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MU-2 の Spoileron の効きについての疑問 [MU-2]

翼の空力専門家ではないので、素人考えのすごく「感覚的なお話」をしたいと思います。

感覚的な話なので、まずはイメージづくりの図を準備しました。
最初の図は「エルロンの原理」の概念図です。
エルロンの原理.jpg
図の縦軸が主翼に作用する揚力で、横軸が補助翼(ここではエルロン)の作動角です。

次の図は、Spoiler を Spoileron として作動させる場合の概念図です。
理想的なスポイロン.jpg
この図では、作動角の増加に伴って揚力の減少がリニアに(理想的に)変化すると想定していますが、実際には Spoiler の作動範囲のどこかで流れが剥離するので、下の図のような非線形な特性を持つのでないでしょうか?
現実的なスポイロン.jpg

以上のイメージをもとに、話を進めます。

Spoileron は Spoiler を Aileron として機能させるものなので、そのロール特性が Spoiler の特性に左右されるのは当然として、MU-2に採用されているタイプの背が低くてスパンの長い Spoiler では、Spoileron の「微妙な」作動角によるきめ細かな流れのコントロールができないような気がするのです。

Spoiler でも背の高い(翼弦長の長い)タイプであれば、スプリットフラップを翼上面に配置したような効果、つまり、小さな作動角での揚力の制御が比較的やり易くなるように思うのです。その点、MU-2 の Spoileron は 翼面流れが剥離するかしないかの「微妙な」作動角では、On/Off 的にしか効かないんじゃないかという疑問です。
1105mitsu_wing.jpg
出典:
https://www.aopa.org/news-and-media/all-news/2011/may/01/mitsubishi-mu-2-addictive-performance

さらに言うと剥離が確立される前の段階で、Spoileron が少しだけ展開したことによって翼厚が増したような効果がでるとすると逆に揚力が増して、逆効きすることがあるんじゃないかと・・・最後の図のように危険なスポイロン.jpg

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