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国内におけるMU-2の Fatal Accident [MU-2]

米国での Fatal Accident 発生頻度の記事を書く前にことわっておくべきだったのですが、今回あらためてMU-2の事故において犠牲となられた皆様方のご冥福をお祈り申し上げたいと思います。また、ご遺族の方々にとっては忘れてしまいたい事故に関する記事を投稿することをお許しいただければ幸いです。

将来、同じような事故が発生しない航空機を設計開発するために、それを担う次の世代の方々にMU-2での事故からなにかしらの教訓を導き出していただくことが、マイカテゴリー「MU-2」における記事投稿の目的です。

さて、今回の本題です。

国内のMU-2最大ユーザーであった航空自衛隊の救難機MU-2Sについての以下の記事
「MU-2は、昭和42年に、空自初の本格的な捜索機として導入され、計29機が就役した。MU-2が就役した約40年間で総飛行時間は22万時間を超え、航空救難、災害派遣等の任務遂行に多大な貢献をした。しかし、この間、4件の航空大事故があり16名の尊い人命が失われた。」
出典:http://boueinews.com/news/2008/20081115_4.html
より、MU-2Sの Fatal Accident 発生率は

4件/22万飛行時間×10万飛行時間=1.82


と算出されます。
民間機と救難機では、パイロットの技量も運用条件も異なりますが、米国での Fatal Accident と同程度の発生頻度であったことが判りました。

あと、航空自衛隊では救難機MU-2S(MU-2Eベース)の他に、飛行点検機MU-2J(MU-2Gベース)4機が運用されていましたが、MU-2Jでの Fatal Accident はなかったようです。

また、陸上自衛隊で連絡偵察機LR-1(MU-2Cベース)が20機調達されましたが、 Fatal Accident は2件発生し、9名(うち1名は民間の医師)が亡くなっています。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/MU-2

MU-2JとLR-1の累積飛行時間が確認できた時点で、自衛隊機のMU-2シリーズ全体としての Fatal Accident 発生率も算出してみようと思います。

自衛隊機以外では、
http://dansa.minim.ne.jp/CL-MU2-00-index.htm
によると、三菱重工業の社有機も含めて民間機のMU-2は国内で11機あったようですが、このうちの1機、JA8753が行方不明となっています。
http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/detail.php?id=329

以上、まとめると
 運用者   型式   調達機数 死亡事故件数  犠牲者数
航空自衛隊  MU-2S   29機    4件     16名
航空自衛隊  MU-2J    4機     0件      0名
陸上自衛隊  LR-1    20機     2件      9名
国内民間機  MU-2Bほか 11機    1件      1名(行方不明)
合計           64機    7件     26名

調達機数の1割以上(7機/64機)で Fatal Accident が発生していた点においても、MU-2の米国における Fatal Accident 発生頻度と同等であることが見えてきました。

個々の事故の詳細については、後日まとめようと思います。
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